痩せたい人・健康でいたい人のための「あぶら」の本当の話

脂質 ダイエットの基礎知識

「ダイエット中だからあぶらはカットしてます!」
そんな声、よく聞きますよね。

でも本当にそれでいいのでしょうか?

あぶら(脂質)は、体にとって大切な栄養です。
だけど、「体にいいあぶら」と言われるものをわざわざ取る必要は、実はないのです。

今回は、痩せたい人、健康を保ちたい人のために、あぶら(脂質)の正しい考え方をわかりやすくまとめました。

食べた方がいい脂質は「ない」

よく「この脂は体にいいから毎日とりましょう」と言われることがあります。
たとえば、ココナッツオイルやえごま油、アマニ油などです。

でも、実はこれらの脂は特別に『とる必要はありません』。

なぜなら、ふつうの食事(お米や野菜、魚やお肉など)を食べていれば、必要な脂質はすでに入っているからです。

つまり、「体にいい脂」を意識して食べなくても、ちゃんと足りているのです。

 食べない方がいい脂質は「ある」

反対に、「これはできるだけ食べないで!」という脂もあります。

それが『酸化した脂質(古い油や何度も使った油)』です。

たとえば:

  • お店で何回も使われている揚げ油

  • スナック菓子やインスタント食品に入っている油

  • 開けてから時間がたった魚やえごま油

こういった油は体の中で「活性酸素(かっせいさんそ)」という“さび”を作ります。

活性酸素が増えると、体の中が老けていきます。肌の老化、疲れやすさ、病気の原因にもなります。

つまり、酸化した油=体をサビさせる油なんです。

活性酸素はカラダにとって、デメリットの部分があるので、ビタミンCなどを使って除去しようとします。

本来、脂肪燃焼で使いたいビタミンCが活性酸素の方に使われてしまい、脂肪燃焼の効果も低下しやすくもなります。

 ダイエット中でも脂質は『意識してとらなくていい』

「痩せたいから脂は完全カット!」という人もいます。
逆に、「ダイエット中は良質な脂をしっかりとりましょう!」という人もいます。

でも本当はこうです。

脂はとらなすぎても、とりすぎてもダメ。ふつうでいい。

体は必要な脂をちゃんと使いますが、多すぎると脂肪になります。
でも、少なすぎるとホルモンバランスがくずれたり、肌がカサカサしたりします。

だから、「特別に脂をとる」「特別に脂を抜く」必要はありません。
食事の中で自然に入ってくる量で大丈夫です。

スピード重視で痩せた場合は脂質を減らして、肌がカサカサしてくるので、その分を化粧水やクリームでカバーしていくといった、考え方もあります。

「体で作れない脂質」は、お米から入ってくる

脂の中には「体で作れない」ものがあります。
これを「必須脂肪酸(ひっすしぼうさん)」といいます。

でも心配いりません。
お米には「リノール酸」という必須脂肪酸がちゃんと入っているからです。

普段の食事で自然に摂れる量で問題ありません。

他にも、野菜やごま、少しのお肉からも自然ととれます。
つまり、

特別なオイルを買ったり、サプリをとったりしなくてもOK!

結論:あぶらとのつきあい方まとめ

  • とった方がいい脂は特にありません。ふつうに食事すればOK。

  • とらない方がいい脂は、「酸化した油」。体のサビになります。

  • ダイエット中でも脂質は無理にカットしない。ふつうでOK。

  • お米に入っているリノール酸で、体に必要な脂はカバーできます。

  • ココナッツオイルやMCTオイルは「痩せる魔法の油」ではありません。

 最後に

「脂=悪」ではありません。
でも、「脂=たくさんとったほうがいい」でもありません。

大切なのは、3食、主食と主菜のバランスがより食事をすること。
それだけで、脂質はちゃんと入ってきますし、体にも必要な分だけ使われます。

特別なオイルやサプリにお金をかけるよりも、3食の主食、主菜を充実させることがあなたの健康やダイエットにはプラスになります。

あなたの毎日の選び方で、体も未来も変わります。