季節の変わり目に気分が不安定になる理由|「心が弱いから」ではない、体と脳の整え方

体質改善

「特に嫌なことがあったわけでもないのに、なぜか心が沈んでイライラする」
「季節の変わり目になると、不安感が強くなったりやる気が出なくなったりする」

こうした気分の波を、「自分の心が弱いから」「性格のせいだ」と感じてしまう方は少なくありません。

ですが、季節の変わり目のメンタルの揺らぎには、体の仕組みが関わっている可能性があります。
この記事では、脳のエネルギーと栄養という視点から、季節の変わり目に心が不安定になりやすい理由を整理します。

※気分の落ち込みや不安感が長く続く、日常生活に支障が出ているという場合は、我慢せず医療機関や専門家にもご相談ください。

季節の変わり目は、体がエネルギー不足に陥りやすい時期

私たちの体には、気温や気圧の変化があっても体内の状態を一定に保とうとする「恒常性」という仕組みが備わっています。

ただし季節の変わり目は、寒暖差や気圧の変動が連続する、体にとって負荷の大きい時期です。

この環境変化に対応するため、自律神経や内分泌系がフル稼働し、通常より多くのエネルギーを消費すると言われています。

体を維持するためのエネルギーで手一杯になると、感情をコントロールする働きは後回しにされやすくなります。

これが、季節の変わり目にイライラや落ち込みが起きやすくなる一因と考えられています。

脳のエネルギー不足がどのように不調につながるかは、気圧の変化と体質についての記事でも詳しく解説しています。

40代・50代女性が気圧の変化で体調を崩しやすい理由|毎日の食事と生活習慣でできる対策

心を落ち着かせる「セロトニン」が作られにくくなる仕組み

精神を安定させる働きを持つ脳内物質を「セロトニン」と呼びます。

セロトニンは腸内環境を整えれば増える、というイメージを持たれがちですが、実はそう単純ではありません。

腸で作られたセロトニンは、脳には届かない

体内のセロトニンの多くは腸に存在しますが、腸で作られたセロトニンは「血液脳関門」という脳の関所を通過できないと言われています。

心を落ち着かせるセロトニンは、脳の中で材料から作られる必要があります。

材料となるアミノ酸には「競争」がある

脳内でセロトニンを作る材料は、必須アミノ酸の一種「トリプトファン」です。

トリプトファンが脳へ入るための輸送経路は、他のアミノ酸(BCAAなど)と共有されているため、プロテインやアミノ酸サプリを偏って摂っていると、トリプトファンが脳に届きにくくなることがあると言われています。

お米(糖質)が、実はセロトニン合成を助けている

お米などの糖質を摂ると分泌されるインスリンには、競合するアミノ酸を筋肉側へ引き込み、トリプトファンを脳へ通しやすくする働きがあると考えられています。

極端な糖質制限は、この仕組みの面からも、気分の安定にとって不利に働く可能性があります。

夜の眠りを支える「メラトニン」への変換

日中に作られたセロトニンは、夜になると眠りを促す「メラトニン」へと変換されます。

この変換には、ビタミンB群、ビタミンC、鉄などの栄養素が関わっていると言われています。

これらが不足していると、夜になっても興奮状態が続き、「不安で眠れない」「寝ても疲れが取れない」という状態につながりやすくなります。

なお、市販の「GABA入り」の食品を摂っても、GABA自体は脳の関門を通過しにくいとされています。

脳内で必要なGABAは、ビタミンB6などを材料に、体の中で作られるものだと考えられています。

タンパク質・ビタミンB6・鉄が自律神経に果たす基本的な役割については、自律神経を整える食事についての記事もあわせてご覧ください。

自律神経の乱れを整える食事と生活習慣|疲れやすさ・冷えを見直すヒント

今日からできる、心を安定させる食べ方

① 朝、お米と卵をセットで食べる
お米(糖質)とアミノ酸バランスの良い卵を組み合わせることで、脳のエネルギーとセロトニンの材料を同時に補いやすくなります。忙しい朝は、卵かけご飯だけでも十分です。

② ビタミンB群・ビタミンC・鉄を意識して摂る
肉・魚・卵を中心に、必要であれば良質なサプリメントも活用しながら補いましょう。

③ 単一のアミノ酸サプリに偏らない
BCAAなどの単一サプリに偏らず、お米・肉や魚・野菜をバランスよく組み合わせる食事を意識しましょう。

まとめ:季節の変わり目の不調は、心の弱さではない

季節の変わり目に気分が揺らぐのは、性格や心の弱さのせいではなく、体と脳がエネルギーや栄養を必要としているサインかもしれません。

温かいご飯とタンパク質を中心に、脳に必要な材料を届けることが、穏やかな気分を保つための土台になります。

ご自身の栄養状態を詳しく見直したい方は、ミヨラボまでお気軽にご相談ください。

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