「20代のころと同じように食べているのに、なぜか太りやすくなった」
「食事を減らしているのに、昔ほど体重が落ちない」
「40代・50代になってから、体が冷えやすくなった気がする」
こんな変化を感じていませんか?
実際、年齢を重ねると「昔より痩せにくくなった」と感じる方は少なくありません。
では、なぜ20代のころと比べて、40代・50代は痩せにくく感じるのでしょうか?
単純に「年齢のせい」「代謝が落ちたから」と考えてしまいがちですが、体の中では、生活習慣や食事、エネルギーの状態など、さまざまな変化が起こっています。
その中でも今回は、体温やエネルギー消費に関わる甲状腺ホルモンに注目して、「代謝が落ちた」と感じる理由をわかりやすく解説します。
甲状腺ホルモンは、体の「エネルギー調整役」
私たちの体は、何もしていないときでもエネルギーを使っています。
体温を保つ、心臓を動かす、呼吸をする、体の細胞を働かせる。
こうした生命活動には、常にエネルギーが必要です。
このエネルギーの使い方に深く関わっているのが、甲状腺ホルモンです。
甲状腺からは、主にT4というホルモンが作られます。
T4は体の中で一部がT3という、より働きの強い形に変えられます。
イメージすると、
T4
↓
体の中で変換
↓
T3
↓
全身の細胞に働きかける
という流れです。
このT3が、体のエネルギーの使い方や熱を作る働きなどに関わっています。
40代・50代で「代謝が落ちた」と感じるのはなぜ?
年齢を重ねると、20代のころと同じ生活をしていても、体の状態が変わってくることがあります。
特に注意したいのが、食事量を減らしすぎることです。
「昔より太りやすくなったから、食べる量を減らそう」
「ご飯を抜けば早く痩せられる」
と考えてしまう方もいるでしょう。
しかし、食事を極端に減らしてエネルギーが不足すると、体は「今は十分なエネルギーが入ってこない」と判断します。
すると、生命を維持するために、体はエネルギーをなるべく使わない方向へ変化することがあります。
甲状腺ホルモンについても、こうしたエネルギー不足によって、T4からT3への変換に変化が起こることがあります。
つまり、
食事を減らす
↓
エネルギー不足になる
↓
体が省エネ方向に傾く
↓
甲状腺ホルモンの働きにも変化が起こる
↓
「冷える・疲れやすい・痩せにくい」と感じる
ということが考えられます。
「痩せにくいから、さらに食べない」は逆効果になることも
ダイエットでは、
「食べなければ、その分だけ痩せる」
と考えがちです。
確かに食事量を減らせば、短期的に体重が減ることはあります。
しかし、その減少がすべて脂肪とは限りません。
エネルギーが不足すると、体は蓄えているエネルギーを使うだけでなく、体の組織を分解して不足分を補おうとします。
さらに、食事を減らし続ければ、体は消費エネルギーを抑える方向へ傾くことがあります。
そのため、
「痩せにくくなったから、もっと食べる量を減らす」
という方法を繰り返すよりも、なぜ痩せにくくなったのかを体全体から考えることが大切です。
「冷えやすくなった」は見逃したくない変化
「20代のころは冷えなんて気にならなかったのに、最近は手足が冷たい」
そんな変化もありませんか?
体がエネルギー不足になると、体は生命維持を優先して、エネルギーの使い方を調整します。
その結果、
- 手足が冷えやすい
- お風呂に入ってもすぐ冷える
- 汗をかきにくい
- 疲れやすい
- 以前より体重が落ちにくい
といった変化を感じることがあります。
もちろん、これらの症状には睡眠不足、運動不足、貧血、ストレスなど、さまざまな原因があります。
また、甲状腺の病気が隠れている場合もあるため、強い症状が続く場合は自己判断せず、医療機関で確認することが大切です。
40代・50代のダイエットで大切なのは「減らす」だけではない
40代・50代になると、
「若いころより痩せにくい」
と感じることはあるでしょう。
だからといって、食事をどんどん減らせばよいわけではありません。
むしろ、
体がきちんと働けるだけのエネルギーと栄養を確保できているか
を考えることが大切です。
ご飯などの主食からエネルギーを摂り、肉・魚・卵などからタンパク質を摂る。
さらに、野菜や果物などからビタミン・ミネラルを補う。
こうした基本的な食事を整えることが、体が無理なく働くための土台になります。
具体的な食事の考え方については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
体質改善ダイエットとは?食事制限だけのダイエットとの違い【宇都宮】
まとめ|40代・50代は本当に20代より痩せにくい?
20代のころと比べて、40代・50代になって「痩せにくくなった」と感じるのは、決して珍しいことではありません。
ただし、その原因を単純に「年齢だから」と決めつける必要もありません。
今回のポイントは、
- 甲状腺ホルモンは、体のエネルギー消費や熱を作る働きに関わっている
- T4の一部は、体の中でT3という働きの強い形に変換される
- エネルギー不足が続くと、この変換にも変化が起こることがある
- 食事を極端に減らすことが、かえって「冷えやすい・疲れやすい・痩せにくい」と感じる原因になる場合もある
- 40代・50代のダイエットでは、単純に食事を減らすのではなく、体がきちんと働ける状態を作ることが大切
「昔より痩せにくくなったから、もっと食べる量を減らそう」と考える前に、今の体に必要なエネルギーや栄養が足りているかを一度見直してみましょう。
体質から整えて改善していきたい方は、こちらのガイドもあわせてご覧ください。
40代・50代はなぜ痩せにくい?|年齢だけが原因ではない「代謝」の仕組みを解説
※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、医学的な診断を行うものではありません。強い冷え、疲労感、体重変化などが続く場合は、甲状腺を含めた健康状態について医療機関にご相談ください。



