授乳中のボディメイクは「引き算」より「栄養を満たす」ことから

Postpartum body transformation 女性のボディメイク

「産後、なかなか体型が戻らない」
「授乳中はお腹が空くけれど、早く痩せたいからご飯を減らしたほうがいいのかな?」
「赤ちゃんが寝ている間に、頑張って筋トレしなきゃ」

そんなふうに考えていませんか?

産後は、できるだけ早く元の体型に戻したくなるものですよね。

でも、授乳中の体は妊娠前とは違います。

赤ちゃんに母乳を届けながら、自分自身の体も回復させていかなければなりません。

そのため、この時期に大切なのは、

「どれだけ食べる量を減らせるか」

ではなく、

「自分と赤ちゃんのために、必要な栄養をきちんと届けられているか」

という視点です。

授乳中は母乳を作るためにエネルギーや栄養素が必要になるため、食事を極端に減らしてしまうと、自分自身の体に負担がかかることがあります。

今回は、授乳期ならではの「栄養が使われる量が増える」という視点から、産後のボディメイクについて考えてみましょう。

母乳を作るために、お母さんの体はたくさんの栄養を使っている

母乳は、乳腺で作られます。

その材料となるエネルギーや栄養素は、お母さんが食事から摂ったものや、体に蓄えている栄養などからまかなわれます。

つまり、授乳中のお母さんは、

自分の体を回復させる

ことに加えて、

赤ちゃんの成長に必要な母乳を作る

という仕事もしているわけです。

そのため、授乳中は普段よりもエネルギーや一部の栄養素を多く必要とします。

例えば、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」では、授乳婦についてビタミンAやビタミンC、鉄などに付加量が設定されています。

海外の公的情報でも、母乳を作るために授乳中は通常より多くのエネルギーが必要とされています。

だからこそ、授乳中に「早く痩せたいから」と食事を大幅に減らしてしまうのはおすすめできません。

髪や爪、冷えが気になるときは「食事が足りているか」を振り返る

産後は、

  • 髪が細くなった気がする
  • 髪がパサつく
  • 爪が割れやすい
  • 手足が冷えやすい
  • 疲れやすい

といった変化を感じることがあります。

もちろん、こうした変化にはホルモンの変化や睡眠不足など、さまざまな原因があります。

そのため、

「この症状=栄養不足」

と決めつけることはできません。

ただ、授乳や育児で体が消耗しやすい時期だからこそ、

「最近、食事を減らしすぎていないかな?」

と一度振り返ってみることは大切です。

お米を抜くと、なぜ「痩せたいのに体が整わない」ことがあるの?

「体重を落としたいから、お米を抜こう」

これは産後のダイエットでやりがちな方法の一つです。

しかし、授乳中は赤ちゃんへの栄養だけでなく、お母さん自身も毎日エネルギーを使っています。

特に炭水化物を極端に減らしてエネルギーが不足すると、体は不足したエネルギーを補うために、体内に蓄えているエネルギーを利用します。

場合によっては、筋肉などの体組織もエネルギー源として利用されます。

筋肉は姿勢を保ったり、お腹やお尻などのボディラインを支えたりする大切な組織です。

そのため、

「食べる量を減らせば、きれいに痩せられる」

とは限りません。

体重だけを減らすのではなく、

必要な栄養を摂りながら、体を回復させていく。

これが産後のボディメイクでは重要です。

産後の食事と体型の関係については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

産後、なかなか体型が戻らない…その原因は「食べ過ぎ」ではないかもしれません

授乳中は「運動しないほうがいい」の?

ここは誤解しやすいポイントです。

授乳中だからといって、運動をしてはいけないわけではありません。

健康状態に問題がなく、出産後の回復状況に合わせて行うのであれば、産後の運動は健康維持や体力回復にも役立ちます。授乳中の有酸素運動についても、母乳の量や成分、赤ちゃんの成長に悪影響を与えないとする報告があります。

ただし、

「早く痩せたいから、いきなりハードな筋トレ!」

という必要もありません。

出産方法や体の回復具合によって、運動を始めるタイミングや強度は変わります。

まずは、

  • 軽いウォーキング
  • 軽いストレッチ
  • 骨盤底筋のトレーニング
  • 無理のない体幹トレーニング

などから、体の状態を確認しながら少しずつ進めていきましょう。

帝王切開や出産時の合併症などがある場合は、運動を再開するタイミングについて医療者に相談することが大切です。

授乳中こそ「こまめに食べる」という選択肢も

授乳中は、

「食事をしてもすぐお腹が空く」

ということもあります。

これは、母乳を作るためにエネルギーを使っていることも一つの理由です。

一度にたくさん食べるのが難しい場合は、

3食+必要に応じて補食

という考え方もあります。

例えば、

  • 小さめのおにぎり
  • 果物
  • ヨーグルト
  • 牛乳や豆乳
  • ゆで卵
  • チーズ

など、手軽に食べられるものを用意しておくと便利です。

「太るから間食は絶対にダメ」と考えるのではなく、食事だけで足りない分を補うという考え方も取り入れてみましょう。

授乳中のボディメイクは「痩せる」より先に「整える」

産後は、

「早く体重を戻したい」

という気持ちが強くなるかもしれません。

でも、授乳中は赤ちゃんを育てながら、お母さん自身の体も回復している途中です。

だからこそ、

食事を減らす

運動量を増やす

という「引き算」だけで考えるのではなく、

必要な栄養を摂る

体を休ませる

無理のない範囲で体を動かす

という順番も大切です。

姿勢や呼吸を整えることも、産後のボディメイクの一つ

ハードな運動がまだ難しい時期でも、できることはあります。

例えば、

立ち方や姿勢を意識すること。

ゆっくり呼吸すること。

日常生活の中で少し歩くこと。

こうした小さな積み重ねも、体を整える土台になります。

かかとへの体重の乗せ方や姿勢については、こちらの記事で詳しく解説しています。

背筋を伸ばせば下腹も凹む?「骨盤の皿」から内臓が下がって見える仕組み

呼吸とウエストラインの関係についてはこちら。

産後の骨盤ケアについても知っておこう

産後のボディメイクでは、「骨盤を早く戻さなければ」と焦ってしまう方もいます。

しかし、産後の体は少しずつ回復していきます。

骨盤だけを無理にどうにかしようとするのではなく、

栄養・休養・姿勢・運動

をまとめて考えることが大切です。

産後の骨盤ケアについてはこちらの記事も参考にしてください。

焦ってギチギチに締めないで!産後の骨盤ケアで知っておきたい「回復のタイミング」

まとめ|授乳中のボディメイクは「食べない」から卒業しよう

授乳中は、赤ちゃんのために母乳を作りながら、お母さん自身の体も回復させていく時期です。

そのため、

「早く痩せたいから食事を減らす」

だけでは、体に必要な栄養が不足してしまう可能性があります。

今回のポイントをまとめると、

  • 授乳中は母乳を作るために、普段より多くのエネルギーや一部の栄養素が必要になる
  • 食事を極端に減らすのではなく、必要な栄養をしっかり摂ることが大切
  • お米などの主食を極端に減らすより、エネルギー不足にならない食事を意識する
  • 授乳中でも運動はできるが、産後の回復状況に合わせて少しずつ行う
  • 食事だけで足りない場合は、こまめな補食を取り入れる方法もある
  • 姿勢や呼吸、日常の活動量を整えることも産後のボディメイクにつながる

授乳中のボディメイクは、

「どれだけ早く体重を落とすか」

ではなく、

「赤ちゃんを育てながら、自分の体もきちんと回復させる」

という視点から始めてみましょう。

焦って食事を削ったり、無理な運動を増やしたりするのではなく、まずは必要な栄養・休養・適度な運動を大切にすること。

それが、長い目で見たときのきれいなボディラインづくりにもつながっていきます。

体質から整えて改善していきたい方は、こちらもあわせてご覧ください。

宇都宮で体質改善をしたい方へ|体質改善とは?完全ガイド

産後のボディメイクに関する記事はこちら

産後の体と向き合う|焦らず整える産後ボディメイクガイド