生理前のイライラ・甘いもの欲はなぜ?PMSの仕組みと我慢しない食事の整え方

体質改善

「生理前になると、家族や周りの人に理不尽にイライラをぶつけてしまう」
「ダメだと分かっているのに、甘いものをドカ食いして落ち込む」

こうしたPMS(月経前症候群)の不調を、「自分の意志が弱いから」と感じてしまう方は少なくありません。

実はこの背景には、黄体期(生理前)特有の体の変化が関わっている可能性があります。

この記事では、その仕組みと、我慢に頼らない食事の整え方を紹介します。

※症状が非常に重く、日常生活に大きな支障が出ている場合は、月経前不快気分障害(PMDD)などの可能性もあります。つらい場合は、我慢せず婦人科医にもご相談ください。

生理前に甘いものが欲しくなる、体の中の変化

生理前の1〜2週間は、黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が増える時期です。
プロゲステロンは体を「妊娠に備えるモード」に切り替え、エネルギーや水分を溜め込みやすくする働きを持つと言われています。

もともとご飯を控える習慣がある方は、この時期に脳のエネルギー不足(低血糖)がより強く出やすくなる可能性があります。

低血糖と脳のエネルギー不足の基本的な仕組みについては、気圧の変化と体質についての記事でも解説していますので、あわせてご覧ください。

40代・50代女性が気圧の変化で体調を崩しやすい理由|毎日の食事と生活習慣でできる対策

また、プロゲステロンの保水作用によって、この時期は普段より水分を溜め込みやすくなり、体の重さやむくみを感じやすくなる方も多くいます。

甘いものを食べた後に、イライラが強くなる理由

脳のエネルギー不足を感じると、体は「手っ取り早く血糖値を上げてくれるもの」として、甘いものを強く欲しがるようになると言われています。

ここで砂糖や甘いお菓子を一気に摂ると、血糖値が急上昇したあと、今度は急降下します。

この血糖値の乱高下が、次のイライラの引き金になると考えられています。

血糖値が急降下すると、脳は再び「エネルギー危機」と判断し、血糖値を強引に上げようとアドレナリンやコルチゾールを分泌します。

アドレナリンは、心拍数を上げ、攻撃的な感情を引き起こしやすくするホルモンとも言われており、これが理由のない強いイライラにつながる可能性があります。

さらに、糖分の摂取は体内の水分保持にも影響すると言われており、プロゲステロンの保水作用と重なることで、むくみが一段と強く出やすくなることも考えられます。

ホルモンの材料が奪われる「コレステロールの奪い合い」

女性ホルモンもストレスホルモン(コルチゾール)も、どちらもコレステロールを材料に作られています。

ストレスが多い時期や、極端な食事制限でコレステロールの材料が不足していると、ストレス対応にコレステロールが優先的に使われ、女性ホルモンの材料が不足しやすくなると考えられています。

この仕組みについては、更年期の不調についての記事でも詳しく触れています。

「更年期の不調、なぜ人によって差があるのか|栄養で整える体の仕組み」

低用量ピルという選択肢と、栄養からのアプローチ

低用量ピルは、婦人科医の判断のもとで、PMSや生理に関する不調に対して用いられる有効な選択肢の一つです。

症状が重い場合は、婦人科医に相談し、ピルを含めた治療方針を検討することをおすすめします。

そのうえで、食事からのアプローチは、体の状態を整える土台として、治療と並行して取り入れられるものです。

どちらか一方を選ぶのではなく、自分の体の状態に合わせて組み合わせることを考えていくのが現実的です。

今日からできる、我慢しない食べ方

① 毎食、ご飯を110〜150g程度食べる
複合炭水化物(でんぷん)は血糖値を緩やかに上げるため、脳のエネルギーを安定して満たしやすくなります。

② 主菜(肉・魚・卵)でタンパク質をしっかり添える
朝食に卵かけご飯を取り入れるのも一つの方法です(季節の変わり目のメンタルについての記事でもご紹介しています)。

季節の変わり目に気分が不安定になる理由|「心が弱いから」ではない、体と脳の整え方

③ 甘いものは、空腹時ではなく食後に少量楽しむ
空腹の状態で甘いものを摂ると、血糖値の変動が大きくなりやすいと言われています。
ご飯やおかずを先に食べた状態で少量楽しむことで、イライラの引き金になりやすい血糖値の急上昇・急降下を避けやすくなります。

まとめ:我慢の強さではなく、体の材料の問題

生理前のイライラや過食は、意志の弱さの問題ではなく、体が「材料が足りない」と発しているサインかもしれません。

まずは毎食のご飯とタンパク質を満たすことから始めてみてください。

ご自身の栄養状態を詳しく知りたい方は、ミヨラボまでお気軽にご相談ください。

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